キョウト読書ログ

読書キロク。

君のクイズ 小川哲

最後の一ページを見て、小川哲だいすきだと思う。 無我夢中で読んだ。物理本で買おうと思ったらAmazonのセールでKindleで半額になっていたので思わずそちらを買ったが、物理本も買おうと思った。 小川哲の作品において、皮肉さと前向きさ、そして他者という…

熱源 川越宗一

自分の体の半分が、故郷で殺しあっている。身は、心は、どこに置けば良いのか。故郷で暮らすというただそれだけのことが、これほど至難のことなのか。 今見ると雪原と木の表紙なのに、なぜかタイトルと青で熱帯の話だと思って読んだらアイヌの話でびっくりす…

異常【アノマリー】 エルヴェ ル・テリエ(加藤かおり 訳)

めちゃくちゃ面白かった。すごい。 MARUZENで「青空の下、顔のない二人が交錯する」表紙の本を探す。 異常【アノマリー】 作者:エルヴェ ル テリエ 早川書房 Amazon しかし全然見つからない。なぜだ。と思ったら顔を上げると推し文句で埋め尽くされた赤い表…

統合失調症の一族:遺伝か、環境か ロバルト・コルカー(柴田裕之 訳)

ハヤカワのTwitterで見て、どうしても読みたく、大垣書店で探す。ここの大垣書店には「ちょっといい棚」があり、それが本当にちょっとよく、それ以来選書を信頼しているため、ないわけはないと思って探すがない。なぜだ。店員さんに聞くとなんと在庫切れ。他…

われら闇より天を見る クリス・ウィタカー 鈴木恵

信頼している本屋さんの一つである大垣書店烏丸三条店で平積みされていたので買う。 内容はもちろん、主人公のダッチェスの人物造形がとってもとっても魅力的で、悪態のつき方も思い切っていて最高。しかし、帯で最後の一文を煽りすぎで、ちょっと最後拍子抜…

家族最後の日 植本一子

『かなわない』が面白かったので、その後を、ということで買う。『かなわない』はちびちび読んでいたのに対し、今作は章ごとにガッと読まねばならぬ、と思わされる勢いがあり、一気に読んでしまった。 ECDって聞いたことあるんだよなあ、とずっと考えていて…

きみだからさみしい 大前粟生

大前粟生はいつもやさしい筆致でやさしくない世界をちゃんと書く。LGBTQというワードがごく一般的になり、受容されるようになってきているが、そうした話と実際誰かを好きになるというのはまったく別物で。どんなに頭でわかってても、好きな人が思ってもいな…

かなわない 植本一子

写真をちゃんと撮ろうとすると続かないので読んだ場所で撮る。 東京出張のとき、上司のすすめで日記屋月日で買う。とにかくおもしろく、手持ち無沙汰なときにちょうど良い。 家族という単位で年齢も違う他者が数人集まり数年暮らす中では、人には言いづらい…

POPEYE No. 908 お久しぶりです、京都。

POPEYEが京都特集というので、ウェブマガジンのサブスクで慌ててダウンロード。しんしんしんのごうくんやめだかのさとう、と見知った顔が並び、見慣れた店がたくさん載っていたので物理で欲しくなり、結局買うことに。 京都はやっぱり、狭い街。