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きみだからさみしい 大前粟生

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大前粟生はいつもやさしい筆致でやさしくない世界をちゃんと書く。LGBTQというワードがごく一般的になり、受容されるようになってきているが、そうした話と実際誰かを好きになるというのはまったく別物で。どんなに頭でわかってても、好きな人が思ってもいないセクシャリティだったりしたらどうしていいかわからなくなって混乱する。

自分と同じように自分と同じだけの好きがほしいとか思っちゃう、ナチュラル暴力性を、一般論ではなかなか語れないよな、とあらためて思ったのだ。