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統合失調症の一族:遺伝か、環境か ロバルト・コルカー(柴田裕之 訳)

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ハヤカワのTwitterで見て、どうしても読みたく、大垣書店で探す。ここの大垣書店には「ちょっといい棚」があり、それが本当にちょっとよく、それ以来選書を信頼しているため、ないわけはないと思って探すがない。なぜだ。店員さんに聞くとなんと在庫切れ。他店舗でもほとんどなくお取り寄せ、ということで、平積みされていた『われら闇より天を見る』を買ったのだった。

どうしてもはやく読みたく、仕方なくネットで買う。しかし4000円弱する、統合失調症が多発する一家についてのドキュメンタリーという建て付けの本書が在庫がないほど売れているの、いったい何が起きているのだろうと思う。

もちろん、内容は充実していて、タイトル通り、さまざまな研究を引き合いに出し、一家を通じて、統合失調症について、環境、遺伝的要因の両面で検討していて、すごい、面白い。が、なんとなく、統合失調症という今は自分と関わりのないところにある病をどこか消費的に見てしまったのではないかな、とかも思う。